萬蔵寺の入り口にある庚申塔(こうしんとう)について紹介します。
中国の暦である十干と十二支の組み合わせで、60日に一度巡ってくる庚申
の日の夜は、人の体の中のサンシという虫が睡眠中に抜け出して天帝にその
人の罪科を告げ、天帝がその人の寿命を縮めたり、命を取る場合もあり大変
怖がられていました。このため、庚申講という講(サークル)を作り、この
夜はサンシの虫が体から抜け出さないように徹夜して延命長寿・無病息災・
所願成就などを祈り過ごす風習が起こったといわれています。実際は、講中
で食べ物や酒を持ち寄りかなりリクリエーションの要素が強かったようです
。庚申塔は、この庚申講が中心になり作ったものです。
ここの庚申塔の内容は次の通りです。
正面 青面金剛 下 三猿(見ざる聞かざる言わざる)
右 明和七年庚寅(1770年)
左 武州下小山田村
ここの庚申塔も風雨に晒され崩壊寸前です、一刻も早く屋根掛けをして守っ
ていきたいものです。
参考図書「町田市の石造物」町田市教育委員会
