大龍あれこれ 第2回 小山田という地名
古来、山裾から湧く水を利用して拓かれた田んぼは「山田」と呼ばれていました。これに美称の「小」が付いて小山田です。このため、小山田という地名は、日本各地にあります。奈良県の明日香村には「小山田古墳」があり、岩手県花巻市には「小山田駅(釜石線)」があります。童謡の「かかし」 の「山田の中の一本足のかかし」は正に谷戸田のかかしをうたった童謡です。当地も、山あいから湧き出る水を利用して拓かれた谷戸田が広がる風景から名付けられたと考えられています。地名の小山田を検索し、グーグル・マップで見てみても、どこも山がちで田んぼを広がる風景になっています。
最後に、良寛さんのうたが小山田の良さをよく表していますので紹介します。
草の庵に足さしのべて小山田の 蛙の声を聞かくしもよし
(草庵に長々と足を伸ばし、山あいの田んぼに鳴く蛙の声を聞くのは何とも楽しいものだ)